Le Corbusier(ル・コルビュジェ) Villa Savoye (サヴォア邸)1931 行き方解説あり

サヴォア邸とは

ル・コルビュジェ(Le Corbusier)が金融家であったサヴォア夫妻の週末住宅の為に設計したフランス、パリ郊外のPoissy(ポワシー)にある近代建築の住宅。1931年竣工

ル・コルビュジェによって提唱された近代建築の5原則を体現した住宅として傑作と呼ばれる住宅です。

2016年、ル・コルビュジェの建築群としてこちらを含む世界7ヶ所17作品が世界遺産として登録されました。(日本では東京の上野にある国立西洋美術館も彼の建築物で世界遺産登録されています)

ル・コルビュジェとは

1887年スイス生まれの建築家(絵画や家具のデザインなども行う多才な人物であった)

モダニズム研建築の巨匠と呼ばれフランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエとともに近代建築の3大巨匠と呼ばれることもある。

日本においては前川國男、坂倉準三、吉阪隆政が彼のアトリエで働き丹下健三、安藤忠雄などは彼の建築に影響を受けている。

近代建築の5原則とは

伝統的な建築の概念を破壊する新たな建築の提案です。

具体的には

ピロティ 建築を地面から解放し、交通と植物、運動のための場に

屋上庭園 日の当たる屋上を解放し、日光浴や植物のための場に

自由な平面 構造上必要な壁から建築を解放し、自由に間仕切りをつくる

自由な立面 絵画を描くように自由にデザインできる

独立骨組みによる水平連続窓 自由に大きな窓をつくることで室内に光をふんだんに取り込む

上記の5原則を実現できたのは1914年にル・コルビュジェが提案したドミノ・システムに寄るところが大きい。

ドミノ・システムとは

1914年にル・コルビュジエが提唱した鉄筋コンクリートの構造システム。

鉄筋コンクリート造の水平スラブとそれを支える最小限の柱、各階へのアクセスを可能とする

階段を構成要素とした住宅の建設方法であり、旧来の建築では壁で建築の強度を得ていたもの

を主に柱だけで強度を得るために自由な間仕切りや水平連続窓のデザインが可能となった。

2017年の情報ですので変更がある可能性が高いです。
入ってすぐの場所に庭師小屋があります。
庭師小屋の裏手
水平連続窓
スロープ
浴室
車庫

サヴォア邸への行き方

パリの中心地からの行き方をご紹介したいと思います。

まずは大まかな位置関係をご紹介します。

サヴォア邸があるのはPoissyというところになりますのでパリ中心地から北西に位置する場所になります。

凱旋門(Charles de Gaulle – Étoile)からの出発としてCharles de Gaulle – Étoile駅からはPER(高速鉄道)AでPoissy駅へ向かいます。時間的にはおおよそ30分程度になります。

パリ中心街のメトロとは異なり観光客の人があまり乗っていない印象で平日に乗車したため乗客も少なかったのですが車中で物乞いのような人もいたりしてフランス語がわからないものとしてはいつも以上に緊張して乗車してました。

Poissy駅のホーム

Poissy駅からはバスか徒歩での移動となります。

バスの場合は駅前に張るロータリーがありますのでそこから50番のLa Coudraie行きで約10分Villa Savoyeの停留所で下車して約2分でサヴォア邸に到着です。

徒歩の場合はPoissy駅から約30分緩やかな傾斜のあるルートではありますがパリの建物とは違う郊外の住宅等を見ながら歩くのはまた楽しいと思いますので片道でも歩くことをお勧めします。

徒歩でのルートはこのようなルートで向かいました。

Collégiale Notre-Dame Poissy駅からほど近くにある教会
教会を過ぎると分岐がありますのでVilla Savoye Le Corbusierの記載の通り左へ向かいます。

その後、大きな交差点(歩いてきたトゥルネル通り(Rue de Turnelle)とブランシュ・ド・カスティーユ通り(Av.lanche de Castille)を右に曲がって道なりに歩いて行くとサヴォア邸が現れます。(サヴォア邸は奥まったところにあるのでパッと現れるわけではありませんが)

最後に

サヴォア邸はパリ中心地から1時間程度で行ける場所にありますので建築に興味のある方は是非一度、少し足を伸ばして行ってみることをお勧めします。

パリ中心地にもル・コルビュジェ建築がありますのでまたの機会にご紹介できればと思います。

Luis Poulsen(ルイス・ポールセン) PH5 Plus

今回はお気に入りのインテリアについて紹介していきたいと思います。

今回はLuis Poulsen(ルイス・ポールセン)のPH5 Plusになります。

こちらは引っ越しをした時に照明はこだわりたいと思って購入した製品になります。

北欧デザインはシンプルな部屋にはすごく相性のよい製品で10年以上愛用しています。

商品紹介

ポール・ヘニングセンによって1958年に発表されたPH5を反射効率を上げるための白色塗装や一部パーツをすりガラスに変更することで従来のPH5より明るさをアップさせたモデルになります。(現在はこちらの仕様が標準として販売されている模様です)

PH5は名前が指す通り5枚の反射板によって構成されています。             この反射板の設計には”対数螺旋”の理論が用いられ美しい曲線の美しさを表現しています。また、反射板は光源を包み込むように配置されていて、どこから見てもグレア(眩しい光)が見えないような設計になっています。

空間全体を照らすベースライトとして、また直下のテーブルを照らすタスクライトの2つの機能をバランスよく実現している製品となります。

照明器具としてだけではなく部屋のインテリアとしてもアクセントとなる素晴らしい製品です。

デザイナー

ポール・ヘニングセン(Poul Henningsen )(1894-1967)

デンマークコペンハーゲン生まれのデザイナー

代表的な作品としてはPHシリーズ・アーティチョークなどが挙げられます。

特徴的な思想は光源を直接的に見えないように照明をデザインしていることが挙げられます。

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Trains Autos Couchettes 1972SNCFカートレイン寝台電車 Raymond Savignac(レイモンド・サヴィニャック) 

ヴィンテージポスター紹介第3回目です。

今回は日本でも人気のあるフランスのポスター作家 Raymond Savignac(レイモンド・サヴィニャック)の作品。SNCF(フランス国鉄)のカートレイン寝台電車のポスターになります。

寝台電車のポスターは何種類かタイプがありますが最初にこちらのタイプのものを紹介していきたいと思います。

作品情報

作品: Trains Autos Couchettes SNCF カートレイン寝台電車

作家:Raymond Savignac(レイモンド・サヴィニャック)

制作年:1972年

印刷方法:オフセット印刷

サイズ:62.0 x 100.0 cm

作品詳細

こちらの作品はSNCF(フランス国鉄)のカートレイン寝台電車のポスターとなります。

カートレインとは自動車と乗車していたドライバーを電車で目的地まで運ぶサービスとの事。

日本では1990年台までは運行されていたようですが現在は運行されていないようです。

フランスでは今も運行されているようです。

作家について

Raymond Savignac(レイモンド・サヴィニャック) (1907-2002)

1907年生まれフランスのポスター作家

彼の最初のキャリアは有名なポスター作家・デザイナーのAdolphe Mouron Cassandre)(アドルフ・ムーロン・カッサンドル)の助手から始まっています。

カッサンドルはイヴ・サンローランのロゴや沢木耕太郎氏の小説”深夜特急”の装丁のポスターなどで日本人にもお馴染みの作家です。

当初のポスターはカッサンドルの影響が強いもので今回紹介しているサヴィニャックの絵のタッチとは全く異なっていました。

彼の出世作となったのは日本で言う牛乳石鹸(モンサヴォン石鹸)の広告になります。

日本にも多くのポスターを書いており森永製菓のチョコレートや豊島園のプール、代官山にあったヴィンテージポスター・アール・デコのアイテムを扱っていた木屋ギャラリーの物などがあります。

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Jeunese au plein air(la chevre)1981 子供は外で遊ぼう Herve Morvan(エルベ・モルヴァン)

ヴィンテージポスターの紹介、2回目です。

今回はフランスポスターの中でも個人的に好きな作家のHerva Morvan(エルベ・モルヴァン)のポスター1981年 オフセット印刷を紹介します。

作品情報

作品: Jeunese au plein air(la chevre)子供は外で遊ぼう

作家:Herve Morvan(エルベ・モルヴァン)

制作年:1981年

印刷方法:オフセット印刷

サイズ:57.0 x 77.0 cm

リネンバック

リネンバックとは

リネンバックとはポスターを綺麗に保管する方法でポスターの裏にキャンバスの布を裏打ちすることによって折じわや破れを補修するものです。

日本では裏打ちと呼ばれ和紙を使った方法が用いられるようです。

作業としては表具屋さんが行うものになります。

作品詳細

レイモンド・サヴィニャック(Raymond Savignac)に比べるとマイナーかもしれませんが、個人的にはモルヴァンの方が好きな作家です。

この作品は1961年から1982年にかけて毎年1枚発表されていた”子供は外で遊ぼう”Jeunese au plein airの1981年のものになります。

Hervre Morvanは1980年に死去していますので死後発表された作品になります。

作家について

Herve Morvan(エルベ・モルヴァン) (1917-1981)

1917年生まれのフランス生まれのポスター作家