先日、ユニオンワークス新宿店に所有するラルフローレン別注のEDWARD GREEN(エドワードグリーン)のDOVER(ドーヴァー)の修理をお願いしてまいりましたのでそちらを記事にしたいと思います。
今回修理依頼をする靴の状況
今回、靴の修理をお願いするのはラルフローレン別注のEDWARD GREEN(エドワードグリーン)のDOVER(ドーヴァー)になります。
ラストは606ラストでヒールの釘打ちが通常のものよりも多く打たれているものになります。
こちらは20年近く前にアメリカのEbayのオークションサイトで購入し、サイズが少し大きめだったためインソックで調整したりヒールの交換やトゥ部分をラバーに変えたりといった修理をしつつ履いていました。
ここに来てソールに穴が空いてきていたためソールの交換とカウンターライニングのめくれなどを依頼しようと思いました。
場所について
今回、伊勢丹メンズ館からユニオンワークス新宿店へ向かいました。
土地勘がないのでGoogleMapを使用して途中飲み屋街などを通りつつ5分程度で到着。
今までユニオンワークス銀座店には何度かいったことがあったので同じような路面店かと思っていましたが
小綺麗な雑居ビルの3階でパッと見たところお店があるとは気付かないと思います。
店内の雰囲気と修理内容の打ち合わせ
エレベーターが開くとそこはもう店内という形態。
店内は他のユニオンワークス同様イギリスっぽい古い什器や小物、靴やアパレルなどが所狭しと並んでいて佇まいのある内装でした。
特に他のお客さんもおらず靴を出して見てもらいながら修理の内容を詰めていきました。
元々はオールソール交換とカウンターライニングの修理を予定しており、オールソールの中でもオークバークレザーに変更するかどうかについてはお店の方と相談して決めようと考えていました。
お店の方との会話の中で一般的にはオークバークレザーの方が目が詰まっていて耐久性が高いと言われるが通常のオールソール交換で使用している材料と大きく異なることはないとのこと、しなやかさはオークバークレザーの方があるとのことでした。
実際にソールの材料を触らせていただいてそのものの比較だとオークバークレザーの方がしなやかな感じがしたので今回はオークバークレザーにしていただくことにしました。
修理内容は以下の通り
オールソール交換 ¥28,600.-
オークバークに変更¥3,300.-(J.& F.J.Baker & Co.Ltd製)
カウンターライニングの修理 ¥5,500.-
ヒールの釘打ちは元のタイプに再現 ¥1,100.-
合計金額¥38,500.-
修理期間は約3週間でリウェルトが必要な場合は再度連絡が入り、料金も別途¥13,200.-がかかるとの事でした。
(現状の靴を見てもらった限りはリウェルトの必要はなさそうだがバラしてみないとわからないとのこと。)
「J.& F.J.Baker & Co.Ltd」のオークバークレザーソール
ここでJ.& F.J.Baker & Co.Ltdのオークバークレザーについて特徴などをまとめてみました。
J.& F.J.Baker & Co.Ltd は、英国で最後に残るオークバークタンナーとして知られる老舗の革なめし工場です。この会社が生産するオークバークレザーソールには、以下のような特徴があります:
- 伝統的な製法
オークバークレザーソールは、樫の樹皮から抽出したタンニンを使用する伝統的ななめし方法で製造されています。この方法は時間がかかりますが、高品質な革を生み出します。 - 耐久性と長寿命
オークバークレザーソールは非常に丈夫で、適切なケアを行えば長期間使用することができます。この耐久性は、ゆっくりとしたなめし工程によって実現されています。 - 独特の風合いと色合い
オークバークで鞣された革は、独特の風合いと美しい色合いを持っています。使い込むほどに味わいが増し、エイジングを楽しむことができます。 - 環境への配慮
環境に配慮した製造プロセスを採用しています。オークバークを使用することで、化学物質の使用を最小限に抑えています。 - 通気性と吸湿性
オークバークレザーソールは、優れた通気性と吸湿性を持っています。これにより、靴内部の快適さが向上し、足の健康にも良い影響を与えます。 - 高級靴ブランドでの使用
多くの高級靴ブランドが、J.& F.J.Baker & Co.Ltd のオークバークレザーソールを採用しています。その品質の高さは、世界中の靴職人から認められています。
オークバークレザーソールは、その品質と伝統的な製法により、靴愛好家や職人から高い評価を受けています。耐久性、美しさ、環境への配慮など、多くの利点を兼ね備えた素材とのことです。
店舗情報
UNION WORKS 新宿店
住所:〒160-0022 東京都新宿区新宿3丁目9-7 T&T第2ビル3F
電話番号:03-5312-9947
営業時間:12:00~20:00
定休日:水曜日
URL:https://www.union-works.co.jp/shinjuku/
最後に
個人的に靴修理は元の機能を回復するだけではなく如何にオリジナルの雰囲気を残しているのかが重要だと考えています。その点、ユニオンワークスに関しては靴に対するリスペクトや愛情を感じる修理をしていただけるのでできる限り修理をお願いするようにしています。
やはり同じ価値観に基づいた方々にお任せするのが安い商品ではありませんので安心できます。
今回は店舗に赴いての修理依頼でしたがこちらは郵送での修理もされていますのでどちらにお住いの方でも素晴らしい修理をしていただけます。(ただし、修理に関して色々聞いたうえで行いたい場合には店舗に出向くほうが良いと思います)
修理終了後にはどのような仕上がりになったのかご報告させていただきます。