2023年、筆者がイギリスを訪れた際、2020年に両替していた20ポンド紙幣をバラ・マーケットで使用しようとしたところ、「旧紙幣のため使えません」と言われました。
旅行中で現地での交換は断念し、そのまま帰国。帰国後にさらに旧札を数枚持っていたことに気づき、次回のロンドン訪問に備えて旧紙幣の交換方法について調べました。同じような経験をされた方の参考になれば幸いです。
※本記事の内容は2025年5月現在の情報です。実際の交換可否は現地の最新情報をご確認ください。
イギリスポンドの新札・旧札について
イギリスの通貨「イギリスポンド(GBP)」は、日本円に比べてデザイン変更が多く行われており、一定期間を過ぎると旧紙幣が市場で使用できなくなることがあります。旅行者にとっては、知らないうちに使えない紙幣を持っているケースもあり、注意が必要です。
特にコロナ前にポンドを両替したまま保管している方は、紙幣が旧札になっている可能性があります。実際、2024年6月5日にはチャールズ3世の肖像が描かれた新紙幣が発行されたこともあり、不安に感じている方もいるかもしれません。
現在流通している紙幣と、旧札の違いを把握しておくことで、現地でのトラブルを防ぐことができます。


イギリスの紙幣は頻繁に変わる?交換は必要?
イギリスでは、過去数十年にわたり複数回の紙幣デザイン変更が行われており、新しい紙幣の登場は珍しくありません。2024年6月にはチャールズ3世の肖像が採用された新紙幣が発行され、多くの旅行者や保有者が「旧札はもう使えないのでは?」と心配したかもしれません。
しかし、イングランド銀行によれば、現在のところエリザベス女王の紙幣も引き続き有効であり、チャールズ国王の紙幣と並行して使用されることになっています。これは、イギリス王室が環境的および財政的な影響を最小限に抑える方針に基づいた措置とされています。したがって、今回の発行を理由にすぐ交換する必要はありません。
イギリスの旧紙幣を交換する方法(非居住者向け)
日本在住でイギリスの銀行口座を持たない旅行者や短期滞在者が旧紙幣を交換する方法は以下の2通りです:
- イングランド銀行(Bank of England)
・大量(300ポンド以上)または古い紙幣の交換が可能
・交換にはパスポートなどの写真付きIDと住所証明(運転免許証など)が必要
・営業時間:月〜金曜 9:30〜15:00
・最寄駅:地下鉄「バンク駅」から徒歩すぐ - ポストオフィス(Post Office)
・最近流通停止となった紙幣のみ交換可能
・書類はイングランド銀行と同様に準備
・営業時間:店舗により異なるが多くは月〜土曜、8:00〜18:00
・支店検索はこちら:https://www.postoffice.co.uk/branch-finder
ちなみに直近に法定通貨でなくなった紙幣は下記の4種類です。(2025年5月現在)

イングランド銀行への行き方
イングランド銀行へは、ロンドン地下鉄「バンク(Bank)」駅が最寄り駅です。バンク駅はセントラル線、ノーザン線、ウォータールー&シティー線が乗り入れる交通の要所で、アクセスの良さが特徴です。
駅の地上出口から出るとすぐの場所にイングランド銀行があり、道に迷う心配はほとんどありません。このエリアはロンドンの金融街に位置しており、スーツ姿のビジネスマンが行き交う洗練された雰囲気が広がっています。
イングランド銀行は重厚な建築が目を引く建物で、入り口は表通り側にあります。建物の正面には王立取引所(Royal Exchange)があり、その内部には高級時計店や「フォートナム&メイソン」のカフェも入っています。観光客よりも地元のビジネスマンが多く、比較的落ち着いた雰囲気で周辺散策も楽しめます。

ポストオフィス(郵便局)の行き方
ポストオフィス(郵便局)に関しては支店が各地にあるようなのでポストオフィスのサイトから探すのがいいと思います。(下記URLからLondonなどの地名や通り名を記載すると該当のポストオフィスが出てきます)
ポストオフィス(郵便局) https://www.postoffice.co.uk/branch-finder
日本のゆうちょ銀行での旧ポンド紙幣の交換は可能?
検索されている人の多かった「ゆうちょ銀行で旧ポンド紙幣を両替できるか?」についてですが、
2021年12月30日をもって、ゆうちょ銀行は外貨両替サービスを終了しています。
そのため、ゆうちょ銀行での交換は不可です。詳細は公式発表をご確認ください:
https://www.jp-bank.japanpost.jp/news/2021/news_id001713.html
まとめ|古いポンド紙幣を持っている方へ
- イギリスの旧紙幣は現地でないと原則交換できない
- 日本では交換できないが、ロンドン現地ではイングランド銀行またはポストオフィスで対応可能
- 交換の際は身分証明書と住所証明書の2点が必要
- 最新の交換情報は必ず公式サイトで確認を
参考リンク:
イングランド銀行: https://www.bankofengland.co.uk/banknotes/exchanging-old-banknotes
ポストオフィス(郵便局):https://www.postoffice.co.uk/banknote-exchange
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