ソニー銀行の外貨定期預金で貯めたANAマイルを使えば、ヨーロッパや北米、ハワイ、東南アジアのビジネスクラス特典航空券も現実的に狙えます。本記事では、ロンドン便を例に必要マイル数と必要預金額の確認方法を画面キャプチャ付きで解説。さらに、主要6都市(ロンドン/パリ/ニューヨーク/ホノルル/シドニー/シンガポール)について、搭乗クラス別の「必要マイル数」と「概算の必要預金額」を一覧表で提示し、どのくらい預ければどこまで行けるのかを一目でわかるように整理します。
- ソニー銀行のANAマイル付き外貨定期預金の仕組み
- 2025年10月1日時点の獲得マイル数(100ドルあたり)
- 必要マイル数と預金額の確認方法(ロンドン便を例に解説)
- 主要6都市のクラス別「必要マイル数」と「概算預金額」一覧
- クレジットカードやポイントサイトを併用した現実的なマイルの貯め方
ソニー銀行のANAマイル付き外貨定期預金とは?
ソニー銀行では、特定の外貨定期預金に預け入れることでANAマイルが貯まるサービスを提供しています。マイルは預け入れ金額や期間に応じて付与され、旅行好きな方やANAマイラーにとって注目の金融商品です。
▶ 詳細なサービス概要はこちら:
ソニー銀行でANAマイルを貯める方法(外貨定期預金)
2025年10月1日時点のアメリカドル100ドルあたりの獲得マイル数
2025年10月1日時点での外貨定期預金におけるANAマイル獲得数は以下の通りです。
今回のデータでは、3ヶ月、6ヶ月の預入期間が最も効率的にマイルを獲得できる結果となりました。
預入期間 | 100ドルあたりの獲得マイル数 | 1ヶ月あたりの獲得マイル数 |
---|---|---|
1ヶ月 | 11マイル | 11マイル |
3ヶ月 | 64マイル | 21.33マイル |
6ヶ月 | 128マイル | 21.33マイル |
12ヶ月 | 236マイル | 19.66マイル |

必要マイル数の調べ方と注意点
ANA国際線特典航空券で必要なマイル数は、行き先の「ゾーン(地域区分)」と、搭乗時期の「シーズン」によって変わります。
同じ都市でも、出発時期が違えば必要マイル数が数千〜数万マイル前後変わることもあるため、計画を立てる前に必ず公式サイトで確認することが大切です。
ゾーン区分とは(ANA国際線特典航空券)
ANAマイレージクラブでは、世界の都市をエリアごとに「ゾーン(地域区分)」に分けており、都市ごとではなくゾーン単位で必要マイル数が決まっています。
地域名(ゾーン) | 主な都市 |
---|---|
日本(Zone1) | 東京・大阪・名古屋など |
韓国・ロシア1(Zone2) | ソウル・ウラジオストクなど |
アジア1(Zone3) | 台北・香港・マニラなど |
アジア2(Zone4) | シンガポール・バンコク・クアラルンプールなど |
ハワイ(Zone5) | ホノルルなど |
北米(Zone6) | ニューヨーク・ロサンゼルス・サンフランシスコなど |
欧州・ロシア2(Zone7) | ロンドン・パリ・フランクフルトなど |
オセアニア(Zone10) | シドニー・メルボルンなど |
シーズン区分とは
ANA国際線特典航空券で必要なマイル数は、搭乗時期(シーズン)によっても変動します。ANAでは1年を「ローシーズン(L)」「レギュラーシーズン(R)」「ハイシーズン(H)」の3つに分けていますが、この区分は出発地・到着地などのゾーンによって異なる点に注意が必要です。
例えば、同じ5月でも「東京〜ロンドン」と「東京〜ホノルル」ではシーズン区分が異なり、必要マイル数も変わります。旅行の計画を立てる際は、必ず自分が利用する路線・時期のシーズンを確認しましょう。
ゾーン別のシーズンチャート
- 2025年
- 2026年
- 2027年
地域(ゾーン) | ローシーズン(L) | レギュラーシーズン(R) | ハイシーズン(H) |
---|---|---|---|
日本・韓国・ロシア1・アジア1・アジア2(Zone2〜4) | 1/4~1/27 4/1~4/23 5/12~6/30 12/1~12/14 | 1/28~3/31 7/1~7/17 8/25~11/30 | 1/1~1/3 4/24~5/11 7/18~8/24 12/15~12/31 |
日本・北米・欧州(Zone6・7) | 1/4~2/28 4/1~4/23 | 3/1~3/31 4/24 5/12~7/17 8/25~12/14 | 1/1~1/3 4/25~5/11 7/18~8/24 12/15~12/31 |
日本・ハワイ・オセアニア(Zone5・8) | 1/4~2/28 4/1~4/23 5/12~5/31 | 3/1~3/31 4/24 6/1~7/17 8/25~12/14 | 1/1~1/3 4/25~5/11 7/18~8/24 12/15~12/31 |
地域(ゾーン) | ローシーズン(L) | レギュラーシーズン(R) | ハイシーズン(H) |
---|---|---|---|
日本・韓国・ロシア1・アジア1・アジア2(Zone2〜4) | 1/5~2/13 4/1~4/28 5/11~6/30 | 2/14~3/31 7/1~7/17 8/24~12/20 | 1/1~1/4 4/29~5/10 7/18~8/23 12/21~12/31 |
日本・北米・欧州(Zone6・7) | 1/6~2/28 4/1~4/28 | 1/4~1/5 3/1~3/31 5/10~7/15 8/24~12/18 | 1/1~1/3 4/29~5/9 7/16~8/23 12/19~12/31 |
日本・ハワイ・オセアニア(Zone5・8) | 1/7~2/28 4/1~4/27 5/10~5/31 7/1~7/15 | 1/4~1/6 3/1~3/31 6/1~6/30 8/24~12/18 | 1/1~1/3 4/28~5/9 7/16~8/23 12/19~12/31 |
地域(ゾーン) | ローシーズン(L) | レギュラーシーズン(R) | ハイシーズン(H) |
---|---|---|---|
日本・韓国・ロシア1・アジア1・アジア2(Zone2〜4) | 1/5~2/3 | 2/7~3/31 | 1/1~1/4 2/4~2/6 |
日本・北米・欧州(Zone6・7) | 1/6~2/28 | 1/4~1/5 3/1~3/31 | 1/1~1/3 |
日本・ハワイ・オセアニア(Zone5・8) | 1/6~2/28 | 1/4~1/5 3/1~3/31 | 1/1~1/3 |
※上記は2025年10月1日時点の情報です。年や路線により区分は変わる可能性があるため、最新情報はANA公式サイトの「シーズンチャート」をご確認ください。
シーズン別の必要マイル数
- アジア2(Zone4)
- ハワイ(Zone5)
- 北米(Zone6)
- 欧州・ロシア2(Zone7)
- オセアニア(Zone10)
対象クラス | ローシーズン(L) | レギュラーシーズン(R) | ハイシーズン(H) |
---|---|---|---|
エコノミー (Y) | 30,000 | 35,000 | 50,000 |
プレミアムエコノミー (PY) | 46,000 | 51,000 | 71,000 |
ビジネスクラス (C) | 80,000 | 85,000 | 95,000 |
ファーストクラス (F) | 115,000 | 120,000 | 171,000 |
対象クラス | ローシーズン(L) | レギュラーシーズン(R) | ハイシーズン(H) |
---|---|---|---|
エコノミー (Y) | 35,000 | 40,000 | 65,000 |
プレミアムエコノミー (PY) | 53,000 | 58,000 | 88,000 |
ビジネスクラス (C) | 80,000 | 85,000 | 135,000 |
ファーストクラス (F) | 120,000 | 140,000 | 240,000 |
対象クラス | ローシーズン(L) | レギュラーシーズン(R) | ハイシーズン(H) |
---|---|---|---|
エコノミー (Y) | 40,000 | 50,000 | 72,000 |
プレミアムエコノミー (PY) | 62,000 | 72,000 | 101,000 |
ビジネスクラス (C) | 100,000 | 105,000 | 165,000 |
ファーストクラス (F) | 150,000 | 170,000 | 300,000 |
対象クラス | ローシーズン(L) | レギュラーシーズン(R) | ハイシーズン(H) |
---|---|---|---|
エコノミー (Y) | 45,000 | 55,000 | 78,000 |
プレミアムエコノミー (PY) | 67,000 | 77,000 | 107,000 |
ビジネスクラス (C) | 110,000 | 115,000 | 180,000 |
ファーストクラス (F) | 165,000 | 190,000 | 330,000 |
対象クラス | ローシーズン(L) | レギュラーシーズン(R) | ハイシーズン(H) |
---|---|---|---|
エコノミー (Y) | 37,000 | 45,000 | 65,000 |
プレミアムエコノミー (PY) | 54,000 | 62,000 | 88,000 |
ビジネスクラス (C) | 80,000 | 90,000 | 135,000 |
ファーストクラス (F) | 設定なし | 設定なし | 設定なし |
※上記は2025年10月1日時点の情報です。
最新情報はANA公式サイトの「必要マイルチャート」をご確認ください。
主要6都市×クラス別 必要マイル数・概算預金額(往復・レギュラーシーズン)
ここからは、実際にどれくらいのマイル数・外貨定期預金額が必要になるのかを、具体的な条件を設定した上で試算していきます。
以下はあくまで目安の数値ですが、搭乗時期やマイル積算のタイミングを想定しておくことで、より現実的な目標設定が可能になります。
- 外貨定期預金の満期:2026年3月
- マイルが口座に加算される時期:2026年4月中
- 特典航空券の搭乗時期:2026年6月(例:6月10日 羽田発/6月17日 現地発)
- 計算条件:「100ドル=128マイル」「1ドル=148.26円」
- 必要マイル数はANA国際線特典航空券(往復・レギュラーシーズン)基準
- 金額は1名・往復の概算(為替・付与時期・金利により変動あり)
※本記事では「6ヶ月ものの外貨定期預金で100ドルあたり128マイル付与される」条件を前提としています(2025年10月1日時点)。

(例)ロンドンへビジネスクラスで行くための必要金額
必要預金額のシミュレーション
- 必要マイル数:110,000マイル(2026年6月はレギュラーシーズンの為)
- 100ドルあたりの獲得マイル数:128マイル(6ヶ月もの)
- 必要預金額:
115,000マイル ÷ 128マイル × 100ドル = 約89,900ドル - 2025年10月1日時点の為替レート(TTS):1ドル = 148.26円
- 円換算額:
89,900ドル × 148.26円 = 13,328,574円
※本記事では「6ヶ月ものの外貨定期預金で100ドルあたり128マイル付与される」条件を前提としています(2025年10月1日時点)。
諸費用:燃油サーチャージ・税金等
特典航空券でも、燃油サーチャージや空港使用料等は別途必要です。
2025年10月時点で、羽田〜ロンドン(ビジネスクラス直行便)の諸費用は:
▶ 121,450円(ANA公式H.P.)

合計必要資金
項目 | 金額 |
---|---|
外貨定期預金の元本 | 13,328,574円 |
諸費用(サーチャージ等) | 121,450円 |
合計 | 13,450,024円 |
※為替レートや航空券の諸費用は現時点の金額を基に算出しているため、実際の金額は変動する可能性があります。あらかじめご了承ください。
主要6都市の必要マイル数・概算預金額一覧(往復・レギュラーシーズン)
都市 | エコノミー | プレミアムエコノミー | ビジネス | ファースト | 備考(諸費用目安) |
---|---|---|---|---|---|
ロンドン | 55,000マイル(約636万円) | 77,000マイル(約891万円) | 115,000マイル(約1,332万円) | 190,000マイル(約2,200万円) | 約6〜10万円(燃油・空港税) |
パリ | 55,000マイル(約636万円) | 77,000マイル(約891万円) | 115,000マイル(約1,332万円) | 190,000マイル(約2,200万円) | 約6〜10万円 |
ニューヨーク | 50,000マイル(約579万円) | 72,000マイル(約833万円) | 105,000マイル(約1,216万円) | 170,000マイル(約1,968万円) | 約5〜8万円 |
ホノルル | 40,000マイル(約463万円) | 58,000マイル(約671万円) | 85,000マイル(約985万円) | 140,000マイル(約1,621万円) | 約3〜5万円 |
シドニー | 45,000マイル(約521万円) | 62,000マイル(約718万円) | 90,000マイル(約1,042万円) | ― | 約5〜7万円 |
シンガポール | 35,000マイル(約405万円) | 51,000マイル(約591万円) | 85,000マイル(約985万円) | 120,000マイル(約1,390万円) | 約3〜5万円※2026年6月搭乗はローシーズンに該当しますが、比較のためレギュラーシーズンで試算しています |
※必要マイル数は往復・レギュラーシーズン基準です。
※預金額は2025年10月時点の為替レートおよび付与条件をもとに算出した概算です。
※燃油サーチャージ・空港使用料・各種税金は別途必要です。
- シンガポール(約405万円〜):最も少ないマイル数で発券でき、初めてのビジネスクラス体験におすすめ。
- ホノルル(約985万円〜):マイル利用率No.1路線。家族旅行・ハネムーン利用が多く、特典枠が比較的豊富。
- ロンドン・パリ(約1,332万円〜):欧州旅行の王道ルート。必要マイルは多いが、目標設定の基準として最適。
- ニューヨーク(約1,216万円〜):北米路線は距離が長くマイル効率が高い。ビジネス利用にも人気。
- シドニー(約1,042万円〜):必要マイル数は多めだが、南半球路線は比較的予約しやすい傾向。
特典航空券はマイルだけで発券可能ですが、燃油サーチャージや空港税などが別途3〜10万円前後必要です。事前に総費用を把握しておくと、予算計画も立てやすくなります。
まとめ|外貨定期預金で“旅の距離”が変わる
ソニー銀行の外貨定期預金でANAマイルを貯める方法は、単なる資産運用にとどまらず、「現実的な旅の目標」を描くための手段にもなります。
どれだけの金額を預ければ、どの都市へどのクラスで行けるのか——それが明確になれば、日々の運用が“旅行計画の第一歩”へと変わります。
今回の試算では、2026年6月の搭乗を想定した場合、
- アジアのビジネスクラスなら約400万円台
- ヨーロッパや北米の長距離路線でも約1,000万円前後の預金が目安
となることがわかりました。
もちろん、マイル数や必要預金額は為替や金利、シーズン、航空会社の改定などによって変動しますが、「目標金額の目安」を把握しておくことで、マイル戦略がより現実的なものになります。
ソニー銀行でANAマイルを現実的に貯める方法
外貨定期預金だけで必要マイル数を貯めようとすると、どうしてもまとまった元本が必要になります。
しかし、次のような方法を組み合わせることで、より現実的なマイル戦略が立てられます。
1. 長期預金・再預金で分散して貯める
6ヶ月や12ヶ月の外貨定期預金を複数回に分けて行い、数年かけてマイルを分散して貯める方法です。
例えば今回のケースでも、
- 1年かけて積み立てれば必要な元本はおよそ半分
- 2年なら約4分の1の金額で目標マイルを貯めることが可能です
(※為替レートや獲得マイル数は今後変動する可能性があります)
2. 外貨定期預金 × クレジットカードの併用
外貨定期預金だけに頼らず、マイルが貯まるクレジットカードと組み合わせるのも有効です。
例:マリオットボンヴォイ・アメックス・プレミアムカードでポイントをANAマイルに移行すれば、年間数万マイルを追加で獲得できます。
3. ポイントサイトの活用
「モッピー」「ハピタス」などのポイントサイトを活用し、生活の中で得たポイントをANAマイルへ交換する方法も有効です。
普段のネットショッピングやサービス利用で貯まるポイントを“旅資金”として上乗せできます。
▶ ポイントサイト活用でANAマイルを貯める方法:解説記事はこちら
このように複数の手段を組み合わせれば、数年に一度のビジネスクラス海外旅行は決して夢ではありません。
「貯め方の設計」から「搭乗までのスケジュール」まで逆算して考えることで、マイル活用の戦略性と実現可能性がぐっと高まります。