2025年8月5日、アメリカン・エキスプレスから「Marriott Bonvoy アメックスカードの制度改定」に関するメールが届きました。
その内容を確認してみると、年会費の大幅な値上げや、特典条件の引き上げなど、見過ごせない変更が並んでおり、「このままカードを持ち続けるべきか?」と本気で考えざるを得ないものでした。
特に、プレミアムカードの年会費は82,500円に、プラチナエリート獲得条件も年間500万円利用へと変更されるなど、従来の感覚での「お得さ」が薄れつつあります。
本記事では、改定内容を現行制度と比較しながら、
- どんな人にとってはまだ価値があるのか?
- 解約や一般カードへの切り替えを検討すべきなのはどんなケースか?
といった観点で、実際の利用者目線から冷静に整理していきます。
これからもMarriott Bonvoyアメックスを継続すべきか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
1. 年会費の変更|プレミアムは82,500円に大幅アップ
2025年8月21日以降、新規入会またはカード切り替えを行う場合、Marriott Bonvoy アメックスカードの年会費が改定されます。
とくにプレミアムカードは33,000円の大幅な値上げとなり、これまで保有を続けてきた方にとっても見直しのきっかけとなる内容です。
◆ プレミアムカードの年会費(旧→新)
項目 | 変更前 | 変更後(2025年8月21日〜) | 増加額 |
---|---|---|---|
本会員年会費 | 49,500円(税込) | 82,500円(税込) | +33,000円 |
家族カード年会費(2枚目以降) | 24,750円(税込) | 41,250円(税込) | +16,500円 |
※家族カード1枚目は引き続き無料です。
◆ 一般カードの年会費(旧→新)
項目 | 変更前 | 変更後(2025年8月21日〜) | 増加額 |
---|---|---|---|
本会員年会費 | 23,100円(税込) | 34,100円(税込) | +11,000円 |
家族カード年会費(2枚目以降) | 11,550円(税込) | 17,050円(税込) | +5,500円 |
◆ 年会費だけで見ても負担感は大幅アップ
プレミアムカードの新年会費82,500円(税込)は、従来と比べて実に33,000円の値上げ。
その分、無料宿泊特典の上限ポイント引き上げや、ポケットコンシェルジュ利用時のキャッシュバック特典の新設といった強化もなされていますが、年会費のインパクトは非常に大きく、これまで継続してきたユーザーの中でも、「見直しを検討すべきか」と悩む人は増えるでしょう。
2. 無料宿泊特典の条件変更|特典強化も、条件はより厳しく
「Marriott Bonvoy アメックス」の大きな魅力のひとつである無料宿泊特典に関しても、2025年8月21日以降に制度が変更されます。
特典の上限ポイントが引き上げられるというポジティブな要素はあるものの、特典獲得のための年間利用条件が重くなった点には注意が必要です。
◆ 無料宿泊特典の条件比較(プレミアム/一般カード)
カード種別 | 変更前の条件 | 変更後(2025年8月21日〜) | 主な変更点 |
---|---|---|---|
プレミアム | 年間150万円利用+継続 → 最大50,000P宿泊特典 | 年間400万円利用+継続 → 最大75,000P宿泊特典 | 特典上限が 5万P → 7.5万P に |
一般カード | 年間150万円利用+継続 → 最大35,000P宿泊特典 | 年間250万円利用+継続 → 最大50,000P宿泊特典 | 条件が 100万円アップし、上限も 3.5万P → 5万P に |
◆ 【要チェック】移行特別期間の詳細(既存会員限定)
2025年10月27日〜2026年10月26日の1年間は、既存保有者向けに「移行特別期間」が設けられています。
この期間に限り、年間利用金額150万円以上で以下の特典が得られます:
- プレミアムカード:最大75,000ポイントの無料宿泊(旧来は50,000P)
- 一般カード:最大50,000ポイントの無料宿泊(旧来は35,000P)
これは、本来の条件(プレミアム400万円/一般250万円)に届かない人にとって非常に貴重な1年となるため、活用を検討する価値があります。
◆ 最大90,000ポイントまで補填可能に
2025年8月以降は、無料宿泊特典に自分の保有ポイントを追加することで、上限を引き上げることが可能となりました。
- プレミアムカード → 宿泊上限 75,000P(補填で最大90,000P宿泊可)
- 一般カード → 宿泊上限 50,000P(補填で最大65,000P宿泊可)
あと少し足りない…という場面でも、自由度の高い使い方ができるのは魅力的な改善点です。
◆ 特典の「お得さ」から「使いこなし前提」へ
以前は「年に1〜2回ホテルに泊まる」だけでもお得感がありましたが、今回の制度改定によって、ある程度の金額の決済を行わない限りメリットの享受が難しいカードとなった印象です。
今後は、「マリオット系列ホテルに年1泊できることを目的にこのカードを使う」というライトユーザー向けの設計から、ポイントを活用して上級ホテルに宿泊したり、複数泊に活かしたいと考えるヘビーユーザー向けの特典内容へとシフトしているといえるでしょう。
3. エリートステータス条件の変更|プラチナ到達のハードルが上昇
Marriott Bonvoy アメックスカードでは、カード利用額に応じてエリートステータスが付与またはアップグレードされる特典があります。
2025年8月21日以降、この制度に変更があり、プレミアムカードの条件は厳しくなる一方で、一般カードには好意的な改定が加えられました。
◆ ステータス条件の比較(プレミアム/一般カード)
カード種別 | 変更前(〜2025年8月20日) | 変更後(2025年8月21日〜) | 改定内容 |
---|---|---|---|
プレミアム | 自動付帯:ゴールドエリート 年間400万円利用でプラチナ | 年間500万円利用でプラチナ(ゴールドは引き続き自動付帯) | 条件引き上げ(+100万円) |
一般カード | 自動付帯:シルバーエリート | 自動付帯:ゴールドエリート | 付帯ステータスが1ランクアップ |
◆ ゴールド/プラチナエリートの特典比較
ステータス | 主な特典内容 |
---|---|
ゴールドエリート | ・レイトチェックアウト(最大14:00) ・部屋のアップグレード(スイート除く) ・滞在時のポイント25%増加 |
プラチナエリート | ・朝食無料(一部ブランド) ・スイートを含むアップグレード ・レイトチェックアウト(最大16:00) ・ポイント50%増加 |
プラチナの方がより充実していますが、ゴールドでも十分に優遇を体感できる場面が多く、今回の一般カードの改定は実質的なスペックアップと言えるでしょう。
◆ 年500万円利用は誰向けか?
年500万円という利用条件は、月あたり約42万円の決済が必要であり、日常的に高額決済をする人か、事業経費をまとめて支払っている人向けです。
特にこれまで、年間400万円の利用でギリギリ条件を満たしていた人にとっては、年会費値上げと併せて継続を再考するタイミングとなるでしょう。
逆に言えば、これまで余裕で400万円を超えていた人にとっては、プラチナエリート獲得の価値がさらに高まり、カードの使い甲斐が増したとも言えます。
4. 新ダイニング特典の追加|ポケットコンシェルジュで最大1万円キャッシュバック
2025年10月28日以降、Marriott Bonvoy アメックスカードに新たな特典として「ダイニングキャッシュバック」が追加されます。
高級レストラン予約サイト「ポケットコンシェルジュ」を利用することで、年間最大1万円のキャッシュバックを受けられる内容です。
◆ ポケットコンシェルジュ特典の概要
内容 | 詳細 |
---|---|
対象サービス | ポケットコンシェルジュ(オンライン予約限定) |
キャッシュバック率 | 利用額の20% |
上限 | 半期ごとに最大5,000円(年間合計10,000円) |
対象カード | プレミアムカード・一般カードの両方 |
※キャッシュバックはカード明細にて適用。
※詳細はアメックスまたはポケットコンシェルジュの案内を参照。
◆ 限定的ながら、活用できれば魅力的な特典
高価格帯レストランの利用を想定した特典であるため、1回の食事で数万円規模の出費が見込まれるような場面では、20%還元は非常に大きなメリットになります。
ただし、以下の点に注意が必要です:
- 予約できる店舗が限られている(地方在住者には選択肢が少ない場合も)
- 日常的な外食に使えるようなカジュアルな店は少なめ
- 事前決済制のため気軽に変更・キャンセルしづらい
◆ 個人的な印象:万人向けの特典ではない
個人的には、普段からポケットコンシェルジュを使い慣れている人にとっては歓迎すべき追加特典だと感じる一方、日常的に高級レストランを利用しない人にとっては、そこまで魅力を感じづらい特典ではない印象です。
「特典が増えた」という点では歓迎できますが、実質的には活用できる人が限られる“選ばれし人向け”の特典とも言えるでしょう。
5. カードデザイン変更とその注意点|金属製カード化の可能性も?
2025年10月以降、Marriott Bonvoy アメックスカードの券面デザインが刷新されます。
すでに新しいデザインは公式サイトで公開されており、これまでのシンプルなブラック・グレー系のカラーから、より高級感を感じさせるモダンで洗練されたルックに変わる印象です。

◆ 一部端末での利用不可に関する注意書きあり
アメリカン・エキスプレスの公式発表によると、新デザインのカードは一部の自動精算機やレジ端末などで利用できない可能性があると記載されています。
この点から、新カードは従来のプラスチック製ではなく、金属製カードに切り替わる可能性があるとも考えられます。
◆ 特に注意すべき利用シーン
- ホテルや病院の自動チェックアウト端末
- 駅の券売機やICチャージ機
- コインパーキングなど古い決済端末
特に差し込み型やスライド型の端末で読み取れない可能性があるため、そうした場面での使用頻度が高い人は注意が必要です。
◆ タッチ決済(コンタクトレス決済)が推奨に
アメックス側では、新カードはタッチ決済での利用を推奨しています。
コンビニやチェーン店など多くの場所ではタッチ決済が普及しているため、日常利用に支障はないと見られますが、「差し込みが使えないカード」である可能性も踏まえ、場面によってはサブカードの併用も検討すべきかもしれません。
◆ 実用面における注意点も視野に
見た目のリニューアルは嬉しい変化ですが、一部の端末で使えないという制限がある場合、実用性ではやや不便に感じるケースが出てくる可能性があります。
特に、旅先や出張先などでの急なトラブルを防ぐためにも、「主要決済端末がどの方式に対応しているか」をあらかじめ意識しておくと安心です。
6. ポイント加算の変更点|一部利用で実質還元率が大幅ダウン
Marriott Bonvoy アメックスカードは、日常の買い物からホテル宿泊まで、利用シーンに応じてポイント還元率が変わるのが特徴です。
しかし今回の制度改定により、特定の支払いについてはポイント加算率が引き下げられる、あるいは対象外になるという重要な変更が加えられました。
◆ ポイント加算率の比較(プレミアム)
利用カテゴリ | 改定前 | 改定後(2025年8月21日以降) | 変更点 |
---|---|---|---|
日常のお買い物 | 100円につき3ポイント | 100円につき3ポイント | 変更なし |
Marriott Bonvoy参加ホテル | 100円につき6ポイント | 100円につき6ポイント | 変更なし |
公共料金・国税等 | 100円につき1.5ポイント | 100円につき0.5ポイント | 実質1/3に減少 |
事業用決済(法人利用・経費など) | 100円につき3ポイント | ポイント付与対象外 | 加算対象外に変更 |
◆ ポイント加算率の比較(一般カード)
利用カテゴリ | 改定前 | 改定後(2025年8月21日以降) | 変更点 |
---|---|---|---|
日常のお買い物 | 100円につき2ポイント | 100円につき2ポイント | 変更なし |
航空券・海外利用 | 100円につき2ポイント | 100円につき3ポイント | 50%増加 |
Marriott Bonvoy参加ホテル | 100円につき4ポイント | 100円につき5ポイント | 25%増加 |
公共料金・国税等 | 100円につき1ポイント | 100円につき0.5ポイント | 実質1/2に減少 |
事業用決済(法人利用・経費など) | 100円につき2ポイント | ポイント付与対象外 | 加算対象外に変更 |
◆ 「公共料金・税金払い」は要注意
これまで「100円につき1.5ポイント」付与されていた公共料金や税金の支払いが、2025年8月以降は0.5ポイント(還元率約0.5%)まで減少します。(プレミアムカードの場合)
水道光熱費、住民税、固定資産税などでポイントを稼いでいた人にとっては、実質的な改悪と言えるでしょう。
◆ 事業経費は完全にポイント対象外に
もうひとつ見逃せない変更が、「事業用途での支払いがポイント対象外になる」という点です。
これまで、個人事業主などが事業経費として利用した分も通常の3ポイント付与対象でしたが、改定後は一切ポイント加算が行われなくなります。(プレミアムカードの場合)
これにより、事業費決済を前提にしていたユーザーにとっては、カード利用の戦略自体を見直す必要が出てくるレベルの変更と言えるでしょう。
◆ 実質還元率を重視するユーザーには要再検討の改定
日常利用やホテル宿泊では従来どおりのポイント加算が維持されているものの、支出金額が大きくなりがちな「公共料金・税金」「事業経費」が対象外・大幅減となった影響は軽視できません。
今回の変更により、「カードの使い道次第で、年間でもらえるポイントに大きな差が出るようになる」ことを、あらかじめ意識しておくことが大切です。
7. 改定内容早見表|変更前と変更後の一覧比較
ここまで解説してきた改定ポイントを、「変更前」と「2025年8月21日以降」の条件で一覧表にまとめました。
どこが強化され、どこが実質的な負担増・改悪なのかがひと目で分かります。
◆ プレミアムカード|改定内容一覧
項目 | 改定前 | 改定後(2025年8月21日〜) | 備考・影響 |
---|---|---|---|
年会費 | 49,500円(税込) | 82,500円(税込) | +33,000円の値上げ |
家族カード年会費 | 2枚目以降:24,750円 | 2枚目以降:41,250円 | +16,500円の値上げ |
無料宿泊特典 | 年間150万円利用+継続→最大50,000P | 同条件→最大75,000P(移行特別期間あり) | 特典強化(最大90,000Pまで補填可) |
プラチナエリート条件 | 年間400万円利用 | 年間500万円利用 | +100万円の条件引き上げ |
ポイント加算(公共料金) | 100円=1.5P | 100円=0.5P | 大幅ダウン |
ポイント加算(事業用途) | 対象(100円=3P) | 対象外 | 完全対象外に変更 |
ダイニング特典 | なし | ポケットコンシェルジュで20%還元(年最大1万円) | 新設だが利用条件に注意 |
カードデザイン | 現行デザイン | 新デザイン(2025年10月〜) | 一部端末で利用不可の可能性あり |
◆ 一般カード|改定内容一覧
項目 | 改定前 | 改定後(2025年8月21日〜) | 備考・影響 |
---|---|---|---|
年会費 | 23,100円 | 34,100円 | +11,000円の値上げ |
家族カード年会費 | 2枚目以降:11,550円 | 17,050円 | +5,500円の値上げ |
無料宿泊特典 | 年間150万円利用+継続→最大35,000P | 年間250万円利用+継続→最大50,000P | 条件アップ&特典強化 |
自動付帯ステータス | シルバーエリート | ゴールドエリート | アップグレード(改善) |
ポイント加算(公共料金) | 100円=1P | 100円=0.5P | 還元率ダウン |
ポイント加算(事業用途) | 対象(100円=2P) | 対象外 | 改悪 |
ダイニング特典 | なし | なし | |
カードデザイン | 現行デザイン | 新デザイン(2025年10月〜) | 一部端末で利用不可の可能性あり |
8. よくある疑問Q&A|年会費や特典の移行タイミングは?
Marriott Bonvoy アメックスカードの制度改定は範囲が広いため、「自分はいつから新制度の対象になるのか」「今持っている特典はどうなるのか」など、不明点も多くあります。
ここでは、特に問い合わせや混乱が起こりやすいポイントをQ&A形式で整理しました。
Q. 今すでにカードを持っている場合、年会費はいつから上がるの?
A. 2025年11月以降の年会費請求分から新料金が適用されます。
具体的には、2025年11月21日以降の引き落とし分から新しい年会費が適用されます。
ただし、引き落としのタイミングは個人ごとに異なるため、「マイアカウント」での確認が推奨されています。
Q. 無料宿泊特典やエリートステータス条件もすぐに変わるの?
A. 新制度は2025年8月21日以降の新規入会・切り替え者から即適用されます。
すでにカードを保有している場合は、移行特別期間(2025/10/27〜2026/10/26)が設定されており、下記の条件で特典が得られます:
- プレミアムカード:年間150万円利用で最大75,000Pの宿泊特典
- 一般カード:年間150万円利用で最大50,000Pの宿泊特典
この期間に該当する方は、旧条件よりも緩和された条件で特典が得られる特例措置として活用しましょう。
Q. 一般カードに切り替える場合、特典や利用金額の進捗は引き継がれる?
A. 利用実績の進捗は引き継がれません。
プレミアムカードで積み上げた年間利用金額は、一般カードへの切り替え時にはリセットされます。
そのため、無料宿泊特典やステータスアップグレードの到達条件はゼロから再スタートになるので注意が必要です。
Q. カードを解約したらポイントはどうなるの?
A. Marriott Bonvoyアカウントに保持されているポイントは失効しません。
カードを解約しても、Marriott Bonvoyの会員アカウントに保有されているポイントはそのまま残ります。
ただし、長期間利用がない場合はポイントが失効する可能性があるため、年1回以上の利用または加算をおすすめします。
Q. 家族カードの費用や特典に変更はある?
A. 家族カードは1枚目無料、2枚目以降は有料(プレミアムは41,250円)に変更されます。
従来は2枚目以降の家族カードも比較的低価格でしたが、大幅な値上げとなっています。
また、家族カード自体にはエリートステータスや宿泊特典などの権利は付帯されません。
9. こんな人は継続・こんな人は見直しもアリ
今回の制度改定により、Marriott Bonvoy アメックスは“より使いこなす人向け”のカードへと進化しました。
一方で、「何となく保有していた」「宿泊は年1回」程度のライトユーザーにとっては、年会費や条件の厳しさが目立つ内容でもあります。
ここでは、どんな人が継続すべきで、どんな人は見直しを検討すべきかを整理しました。
◆ 継続がおすすめの人
- 年間400〜500万円以上の決済が安定してある人
→ プラチナエリート獲得で朝食・レイトチェックアウト・スイートアップグレードの恩恵大 - Marriott系列ホテルを年3泊以上利用している人
→ 無料宿泊特典(最大75,000P)やステータス特典の活用で年会費の元が取りやすい - 海外・国内旅行の機会が多い人/ホテルステイを楽しむ人
→ 会員特典を最大限活かせるスタイル - ポケットコンシェルジュなどの外食特典も積極的に活用する人
→ 実質的な還元率を高めやすい
◆ 見直しや解約を検討したい人
- 年間利用額が150〜200万円程度にとどまる人
→ プレミアムカードでは特典条件に届かず、年会費の重さだけが残る - Marriott系列ホテルに年1泊もするかどうか分からない人
→ 無料宿泊特典を使い切れない=損になりやすい - ポイントを貯めたい支払い(税金・公共料金・事業経費)が多い人
→ 還元率が下がった今、ポイント目当ての利用には不向きに - とにかく年会費を抑えたい・使う頻度が減った人
→ 一般カードへのダウングレードや他の選択肢も視野に
ポイントは「このカードが、自分の使い方に合っているか?」。
この制度変更は、保有を続けるかを考える良いタイミングとも言えるでしょう。
10. まとめ|自分の使い方と照らし合わせて判断を
2025年8月以降の制度改定により、Marriott Bonvoy アメックスカードは“上級ホテルユーザー向け”のカードとしての色合いを一層強める結果となりました。
年会費の大幅アップ、特典条件の引き上げ、そして一部支払いでのポイント還元率の低下――。
一方で、無料宿泊のポイント上限アップやゴールドエリート自動付帯(一般カード)など、強化された面も確かに存在します。
重要なのは、「このカードが自分の使い方に本当に合っているか?」という視点で見直すことです。
◆ 改定のポイントをおさらいすると…
- プレミアムカードは年会費+33,000円、特典条件も厳格化
- 一般カードはゴールドエリート付帯などスペックアップ
- ポイント還元は“お得な決済先”が一部減少
- 無料宿泊特典は拡張されたが、条件も重くなった
◆ 個人的な所感
これまでのMarriott Bonvoy アメックスカードは、日常の支払いを集約することで無料宿泊特典が得られ、ポイントの有効期限も気にせず、さらに航空会社のマイル(特に日系)へも期限を意識せずに移行できる、非常にメリットの多いカードでした。
ポイント移行レートも悪くなく、マイルとホテルの両方をバランスよく貯められるカードとして重宝してきました。
ただその一方で、利用者の増加によるホテルラウンジの混雑や、部屋のアップグレードが得られにくい場面が増えるなど、実際の特典体験にギャップが出てきていたのも事実です。
今回の改定は、そうした現状を反映しつつ、「より使う人に向けた制度」へと整理された結果だと感じています。
自分としては、すぐに手放す判断はせず、ひとまず継続保有。
今後のアメックスのキャンペーンや運用状況を見ながら、解約か一般カードへのダウングレードを検討するつもりです。
制度の変化に振り回されるのではなく、自分に合った付き合い方を選ぶ――
それが、今回の改定を前向きに活かすための第一歩になると考えています。