戦後日本を代表する建築家・丹下健三氏が設計した香川県立体育館(1964年竣工)をご紹介したと思います。
注:耐震改修工事の事前調査により天井が落下する恐れがあることが判明、改修工事の入札等が行われたが不調に終わり2014年9月に閉館、現在、敷地内は立ち入り禁止となり、内部は倉庫として使用されています。
香川県立体育館とは
1974年に竣工した鉄筋コンクリート造、地上3階地下1階の建物。巨大な縁梁と側梁、柱などでケーブルとつり屋根を支える仕組みと、彫刻的なコンクリートの造形が特徴的で、屋根の両端が高く曲線を描く外観は船のような形です。
家具のデザインは剣持勇デザイン研究所が行っています。
意匠 設計:丹下健三+都市建築設計研究所/集団制作建築事務所
構造 設計:岡本建築設計事務所
施工 :清水建設株式会社
第7回(1966年)建築業協会賞を受賞しています。
場所はJR高松駅からは車で7分程度、徒歩では30分程度の場所にあります。
最後に
香川県庁東館と共に高松市内にある丹下健三の貴重な建築物
ニューヨークに拠点を置き歴史的建築物などの保存に取り組むのワールド・モニュメント財団(World Monuments Fund: WMF)が、緊急に保存が必要な「危機遺産」に登録したとのこと。
県の方でも保存の方向も模索しているようですが改修費用の確保や維持費を何で賄なうかなど問題が山積しているようです。
施設としては新たな体育館が2024年には竣工するようですがこの貴重な建築物が原型をとどめる形で高松に残り続けてほしいと思います。
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