
屋久島で、雄大な自然を感じながらゆっくりと過ごしたい──。
そんな想いから、7月下旬に滞在先として選んだのが【サマナホテル屋久島】です。
目の前に広がる太平洋、背後にそびえる緑豊かな山々。
静かな時間が流れるこのホテルでは、波の音に耳を傾けながら、何もしない贅沢を味わうことができました。
また、宿の温泉に浸かりながら眺める景色も格別で、心身ともにリフレッシュできる滞在となりました。
本記事では、そんなサマナホテル屋久島での宿泊体験を、予約の経緯や客室の様子、温泉、食事まで詳しくご紹介します。
「屋久島で自然と静けさを楽しみながら、ゆったりとした時間を過ごしたい」という方におすすめの内容です。
予約のきっかけ|屋久島にも立ち寄ってみたくなった理由
この夏は九州を巡る旅行を計画しており、大分と鹿児島に滞在する予定でした。
そんな中、ふと思い出したのが、今年1月に鹿児島から沖縄へフェリーで移動した際のこと。そのときに屋久島行きの高速船が出ていることを知り、「雄大な自然が残る屋久島にも一度足を運んでみたい」と興味が湧きました。
屋久杉をはじめとした豊かな自然を感じながら、観光を楽しむ旅もいいなと思い、今回の旅程に屋久島を加えることにしました。
サマナホテル屋久島を選んだ理由|温泉とロケーションが決め手
宿泊先を検討する中で利用したのはYahoo!トラベル。検索してみると、屋久島では民宿スタイルの宿が多い印象でした。
もちろん、トレッキング目的であればそうした宿も魅力的ですが、今回は観光スポットを巡りながら、できるだけのんびりと過ごしたいという思いがありました。
その中で目に留まったのが【サマナホテル屋久島】です。
決め手となったのは、太平洋を一望できる開放的なロケーションと、旅の疲れを癒せる温泉施設の存在。
民宿では味わえないホテルならではの快適さと景観に惹かれ、こちらを選ぶことにしました。
ロケーション|太平洋とモッチョム岳に抱かれた絶景の地

サマナホテル屋久島は、島の南部にある尾之間(おのあいだ)地区に位置しています。
鹿児島からの高速船が到着する安房港からは車で約30分、フェリーや高速船が発着する宮之浦港からは車で約50分ほど。屋久島空港からは車で約40分と、島内の主要な交通拠点からはやや距離がありますが、その分、静かで落ち着いた環境が魅力です。
ホテル周辺には集落もあり、Aコープ(地元のスーパー)なども見かけましたが、今回の滞在では特に立ち寄ることはありませんでした。
なお、路線バスでもアクセスは可能なようですが、本数は1時間に1本程度と限られているため、移動にはレンタカーの利用がおすすめです。


サマナホテルは尾之間灯台のすぐ近く、海沿いの小高い場所に建っており、目の前には雄大な太平洋、背後には屋久島を代表する名峰・モッチョム岳という、まさに自然に囲まれた絶好のロケーション。
波の音と鳥の声しか聞こえないような静けさの中で、心からリラックスできる滞在となりました。
部屋|太平洋を望む開放感あふれる海側スタンダードツイン


今回宿泊したのは「海側スタンダードツイン」の客室。
30平米の広さに、幅120cm・長さ200cmのベッドが2台並ぶゆったりとしたツインルームです。室内は白を基調に、ライトオークの木目が優しいアクセントになったシンプルで落ち着いたデザイン。過度な装飾はなく、清潔感があり、居心地のよい空間でした。

窓際には寝転がれるほどの大きなソファが設置されており、読書をしたり外を眺めたりと、くつろぎの時間を楽しめます。
バルコニーも付いており、外に出れば波の音や鳥のさえずりを聞きながら、太平洋の水平線と尾之間灯台を一望できる絶景が広がります。夜には美しい星空も眺めることができ、自然の豊かさを肌で感じられるひとときでした。


印象的だったのは、広い窓越しに見える眺望。バルコニーに出なくても、部屋の中から十分に太平洋の景色を楽しむことができます。朝の光が差し込む時間帯や夕暮れ時など、時間によって移り変わる空と海の表情をゆっくり眺められるのは、この部屋ならではの魅力です。




アメニティ類は、コットン素材のポーチに入ったセットが用意されており、男女で中身が少し異なっているようでした。
また、館内の温泉へ向かう際は、部屋に備え付けの麻素材のバッグにタオルを入れて行く形式になっていて、細やかな心配りを感じました。
館内施設|温泉・ラウンジ・ロビーで過ごす癒やしの時間
温泉|とろみのある湯で肌すべすべに


サマナホテル屋久島には、内風呂と露天風呂を備えた温泉があります。洗い場は10人分ほどのスペースがあり、混み合うこともなくゆったりと入浴できました。
泉質は少しとろみのある肌ざわりで、湯上がり後は肌がしっとりすべすべに。
露天風呂からは山の稜線と海が望め、客室からの眺望とはまた違った趣を楽しむことができます。
ホテル全体の客室数が48室と少なめなこともあり、温泉でも静かに過ごせるのが大きな魅力。朝晩ともに落ち着いた雰囲気の中で、屋久島の自然を感じながら心身ともに癒やされました。
ラウンジ|地元素材のかき氷と夜のバータイム


チェックイン後は、ラウンジでのウェルカムかき氷のサービスが用意されていました。
地元の素材を使ったシロップは3種類あり、好みに応じて選べるのが嬉しいポイント。
冷たいかき氷を味わいながら、旅のスタートをゆったりと迎えることができました。
ラウンジではテイクアウトのコーヒーサービスもあり、客室やバルコニーで景色を楽しみながら一杯、という楽しみ方もできます。
夜はバーとして営業しているようで、カクテルなども楽しめるとのこと。今回は利用しませんでしたが、次回の訪問ではぜひ立ち寄ってみたいと思います。
ロビー|吹き抜け空間に並ぶこだわりのアイテム


ホテルの建物は九角形のユニークな形状で、中央は吹き抜けのロビー空間になっています。
ソファがゆったりと配置され、天井が高く開放感のある雰囲気。
ロビーの一角には趣味の良いお土産品も並んでおり、屋久杉を使ったアロマグッズやお香、タンブラーなどが販売されていました。
また、フロント横にはアルコール類やソフトドリンクなどの販売コーナーもあり、部屋でのんびり飲みたい時にも便利です。
コインランドリー|登山や長期滞在に便利
館内にはコインランドリーも設置されており、洗濯機は1回300円、乾燥機は30分100円で利用できます。
連泊や登山目的で訪れる方にとっては、非常に便利な設備だと思います。
ホテルの清潔感とともに、こうした実用的な配慮も嬉しいポイントでした。
食事|地元食材を使った多彩な料理をバイキング形式で

夕食・朝食ともにホテル内のレストランでいただきました。
どちらもバイキング形式となっており、料理のジャンルも和食、中華、洋食、イタリアンまでと非常にバリエーション豊か。宿泊者それぞれの好みに合わせて楽しめる構成になっています。
特徴的だったのは、一部の料理がライブキッチン形式になっている点。注文すると、その場で調理した出来立ての料理をスタッフの方がテーブルまで運んでくれるサービスがあり、温かい状態でいただけるのが嬉しかったです。
量的にも多くないのでいろいろな種類をたくさん楽しめる点も良かったです。









食材は地元・屋久島や鹿児島のものが多く使われている印象で、観光とあわせて「土地の味」を感じることができました。
また、夕食時には飲み放題プランも用意されており、お酒を楽しみたい方にも嬉しい内容です。90分2,200円と3,300円の2種類があり、プランによって楽しめるドリンクの種類が異なる仕組みでした。お酒をよく飲まれる方にとっては、気兼ねなく楽しめる魅力的なプランだと思います。
朝食も同様に種類が豊富で、特に印象に残ったのがおにぎりコーナー。
具材を3種類の中から選ぶことができ、注文を受けてからふんわりと握ってくれるスタイルで、朝から優しい味わいを楽しめました。




まとめ|屋久島の自然とともに、静かに満ちる滞在時間
サマナホテル屋久島での滞在は、ホテルの雰囲気や抜群の眺望、温泉、そして食事と、どの面から見てもとても満足のいくものでした。
今回の宿泊料金は2名・夕朝食付きで59,760円(PayPayポイントの即時利用で14,940円割引後の価格)。この内容と環境でこの価格は、非常にコストパフォーマンスが高いと感じました。
ただ一つ心残りがあるとすれば、屋久島での滞在が1泊のみだったこと。
次回はぜひ2泊以上して、もっとホテルでの時間をゆっくり味わいながら、屋久島の魅力も深く感じてみたいと思いました。
このホテルをおすすめしたいのは、「自然の中でゆったりと過ごしたい方」や、「観光地を駆け足で巡るより、日々の忙しさから解放されて静かな時間を楽しみたい方」。
そして、美味しい食事を楽しみながら、心も体も整えるような滞在を求めている方にぴったりの宿です。
屋久島の豊かな自然と、上質な空間に身を置く時間は、きっと心に残る旅の思い出になるはずです。