クレジットカード付帯の旅行保険は、旅行中の万が一の事故や病気に備えるために非常に重要です。
今回は、JALグローバルクラブ CLUB-Aゴールドカード(以下、JGCゴールドカード)の旅行保険について詳しく解説します。
私自身もJGC会員としてこのカードを保有しているため、内容を確認し、今後の旅行に役立てたいと考えています。
前回はANAスーパーフライヤーズゴールドカードについての記事を書きました。
日系航空会社の上級会員向けのクレジットカードでの違いがあるのかも興味があるところです。
特に自動付帯の保険内容、補償範囲、他の旅行保険との比較を踏まえ、最適な活用方法について紹介していきます。
1. JGCゴールドカードの海外旅行保険の概要
JGCゴールドカードには、自動付帯の旅行保険が提供されています。カードを所有しているだけで補償が適用される点が大きなメリットです。
自動付帯の補償内容
補償内容 | 補償額 |
---|---|
傷害死亡・後遺障害 | 最高5,000万円 |
傷害治療費用 | 150万円限度 |
疾病治療費用 | 150万円限度 |
賠償責任 | 2,000万円限度(免責1,000円) |
救援者費用 | 150万円限度 |
携行品損害 | 1旅行につき50万円限度 年間100万円限度 (免責3,000円) |
JGCゴールドカードの保険は「自動付帯」であるため、旅行代金をカードで支払わなくても補償が適用されます。
ANAゴールドカード同様、傷害・疾病治療費用や救援者費用の補償額が控えめであるため、医療費が高額になる国では不安が残る可能性があります。
あと、賠償責任と携行品損害に関して免責が設定されている点がANAゴールドカードと異なる点になります。
2. 他のカード・旅行保険との比較
JGCゴールドカードの保険だけで十分なのかを確認するため、他のカードや一般的な旅行保険と比較してみましょう。
補償金額の比較(海外旅行)
傷害死亡・後遺障害、携行品損害に関しては一般的な旅行保険と同等もしくはそれ以上の保障内容となっています。しかし、それ以外の保障については少し物足りないと感じます。
ANAゴールドカードとの比較においては賠償責任が1,000万円低くなっているが救護者費用や携行品損害についてはJGCゴールドカードが上回っています。
補償内容 | JGCゴールドカード(自動付帯) | ANAゴールドカード(自動付帯) | 一般的な旅行保険(例:損保ジャパン) |
---|---|---|---|
傷害死亡・後遺障害 | 最高5,000万円 | 最高5,000万円 | 500万円〜3,000万円 |
傷害治療費用 | 150万円限度 | 最高150万円 | 1,000万円〜2,000万円 |
疾病治療費用 | 150万円限度 | 最高150万円 | 1,000万円〜2,000万円 |
賠償責任 | 2,000万円限度 (免責1,000円) | 最高3,000万円(1事故の限度額) | 1億円〜 |
救援者費用 | 150万円限度 | 最高100万円(1年間の限度額) | 1,000万円〜2,000万円 |
携行品損害 | 1旅行につき50万円限度 年間100万円限度 (免責3,000円) | 最高50万円(1旅行中かつ1年間の限度額) | 30万円〜100万円 |
3. 保険が適用されるケースと注意点
JGCゴールドカードの保険は、自動付帯であるため、カードを所有しているだけで補償が適用されます。
ただし、補償範囲や条件にはいくつか注意が必要です。
適用条件と注意点
- 自動付帯:カードを持っているだけで補償が適用される。
- 医療費の高い国には不十分な場合がある:特にアメリカやカナダなどでは、傷害・疾病治療費用が150万円では補償が不十分になる可能性が高い。
- 携行品損害の限度額に注意:50万円までの補償しかないため、高価な機器や貴重品を持ち歩く際には注意が必要。
4. マイル利用時の注意点
JGCゴールドカードの保険は「自動付帯」であるため、マイルを利用した旅行でも補償適用には特に影響がありません。
5. 追加で保険を加入すべきケース
JGCゴールドカードの旅行保険では補償が不十分な場合があります。以下のケースでは、追加の旅行保険を検討することをおすすめします。
追加の保険加入を検討すべきケース
- 医療費の高い国(アメリカ・カナダなど)への旅行
- 傷害・疾病治療費用が150万円では不安が残る。
- 長期旅行(1ヶ月以上)
- 保険の補償期間は最長90日間まで。
- 高価な携行品を持ち歩く場合
- 補償額50万円では、高価な機器やカメラをカバーできない場合がある。
- クレジットカードがJGCゴールドカードのみの場合
- 他のクレジットカードを保有していれば死亡。後遺障害以外の保障については合算することができるため。
6. 結論:JGCゴールドカードの旅行保険は十分か?
JGCゴールドカードの旅行保険は、自動付帯である点は大きなメリットです。
ただし、医療費の高い国や長期旅行においては、補償額が不十分である可能性が高いため、他のクレジットカードの保険を併用したり、別途保険を加入することを検討する必要があります。
保険が十分なケース
- 短期旅行(1〜2週間程度)
- 日本から近い地域への旅行(アジア圏など)
追加保険を検討するケース
- 医療費の高い国(アメリカ・カナダなど)
- 1ヶ月以上の長期旅行
- 高価な機器を持ち歩く場合
7. まとめ
JGCゴールドカードの旅行保険は、短期旅行であれば十分な補償を提供します。
しかし、長期旅行や医療費が高額になる可能性がある国では、追加の旅行保険を検討することをおすすめします。
特に必要な補償を選んで加入できる損保ジャパンなどの保険会社のプランが適しているでしょう。
また、自動付帯であるため、マイルを利用した旅行であっても補償適用に影響がない点はメリットです。
なお、以前の記事でMarriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードやアメリカン・エキスプレス・プラチナカードの旅行保険についても解説していますので、興味がある方はぜひご覧ください。